経営・税務
2015.05.29

企業の節税策を報告する日が来る!?政府が検討を始めました

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節税策の報告義務

政府は2017年度から税理士に対して企業に提供している節税策の報告義務を課すよう、検討を始めました。
すでにアメリカや韓国では実施されているもので、日米欧が加盟する経済協力開発機構(OECD)では、日本での義務付けを呼びかける方針とのことです。
これは過度な節税対策を防ぐためのもので、税金逃れと判断した場合は罰金を科すことも検討されています。

目的は租税回避の防止

節税対策にはさまざまな方法があり、それ自体は悪いことではありません。しかし、節税が行き過ぎると国の税収が減ってしまいます。今回の報告義務化の目的は
・国の税収減を食い止めること
・過度な節税対策に対するけん制
・企業間の不公平をやわらげる
・米欧と足並みをそろえる
ということがあげられています。

しかも、報告を拒否した場合は罰金を課す可能性もあるということ。
それだけ目に余る節税対策があるということの表れでしょう。

対象となる節税対策は?

まだ具体的な内容は決まっておらず、これから与党の税制改正の議論が始まり、早ければ2017年の通常国会で関連法を改正するという流れになっています。

現在行われている高額な節税対策にはどんなものがあるのか、見てみましょう。
●1年間で億単位の多額な損失を意図的に出す方法
・グループ会社の損失を自社に移して利益を減らす方法
・航空機のリース費用を複数の会社で分けて利益を意図的に減らす損失取引
などがあります。
●税率が低いスイスやオランダに関連会社を作る方法
これはグローバル展開をしている企業に見られる節税方法で、スターバックス、アップル、アマゾン、グーグルなどがこの手法を取り、批判を受けています。
例えばスターバックス社はイギリスに進出後、14年で約3840億円もの売上げがありましたが、法人税はわずか11億円でした。税率が低いスイスとオランダにある関連会社に支払うコーヒー豆の輸入の対価を上げたり、商標権の使用料を高くしたりしてイギリスでの利益を圧縮したためです。
同じようにグーグルやアマゾンも知的財産権を税率が低いアイルランドに移し、利益は課税がほぼないバミューダ諸島などに移すという手の込んだ方法を取っています。

海外ではすでに報告の実施が始まっています

1984年から節税策の報告を義務づけているアメリカでは、年間1000万ドル(約12億円)以上の損失を出した取引を対象にしています。
また、カナダでは資産を取得してから4年間で実費以上の損失を出した取引が対象。イギリスでは1000ポンド(約19億円)以上の価値の工場や機械、航空機を使ったリース契約などが対象となっています。
なお、この報告義務は節税対策を提案した税理士やコンサルタントだけでなく、節税策の提供を受ける企業側も対象になる可能性があります。

今後の行方に注目!

我々、アルタ税理士法人はお客様の節税に知恵を絞るのが使命ですが、どこまでなら大丈夫なのかを常に考えていきたいと考えています。
特に節税対策の報告義務が全世界的な流れとなる中で日本はどのような制度となるか、今後も動向を注意深く見ていきたいと思います。また何かわかりましたら、すぐにお知らせさせていただきます。

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